バイオマス発電の利点

1
CO2の排出削減(カーボンニュートラル)
バイオマスの燃焼はCO2の発生を伴いますが、このCO2は元々植物が光合成で吸収した大気中のCO2です。つまり、大気中に放出されるCO2は、植物が成長する際に吸収したものを再び返す過程であり、ライフサイクル全体を考慮すると実質的なCO2増加はありません。この特性を「カーボンニュートラル」と表現します。
2
廃棄物を資源に活用
建築廃材や土地開発、森林管理において発生する伐採木や間伐材など、これまで廃棄されていた資材を有効に利用することで、廃棄物を再資源化できます。
3
クリーンな発電
バイオマス発電は、徹底された排ガス対策により、大気汚染物質の放出が極めて少ない、環境に優しい発電方法です。
4
発電だけでなく、蒸気も熱源として利用
川辺バイオマス発電は電力供給に加えて、工場での熱源としても蒸気を提供しています。

再生可能エネルギーから作るグリーン電力

木質バイオマスから生成される電力は通称「グリーン電力」と呼ばれ、その環境付加価値は外部電力会社を介して取引され、温暖化防止への寄与が行われています。

バイオマスの流れ

フル稼働で、電力・蒸気を供給する
発電プラントは、先進の環境設計

大豊製紙グループの発電プラントは、操業に合わせて1日24時間、年間約345日稼働し、木質バイオマス燃料を1日に約200トン利用しています。この発電所は、大豊製紙の板紙製造工程に必要な電力の約半分(約19,000MWh/年)と、蒸気の全量(約170千トン/年)を供給しており、余剰電力は外部電力会社に販売されています。

今後も、ゼロエミッションの実現や木質バイオマスのリサイクルシステムの確立など、地球環境に寄与する取り組みを強化していきます。

発電プラントの仕組み
「サーマルリサイクルフロー」

1チップヤード

使用する木質チップの燃料は、専用の屋根があるチップヤードに保管されます。このチップヤードは、十分な面積を確保しています。

2流動層ボイラ

チップは流動層ボイラで燃焼し、その発生した熱で蒸気を生成します。

3蒸気タービン

蒸気を利用してタービンを駆動し、発電します。

4コントロール室

制御室にてプラント全体を一括管理しています。