皆様日々お疲れ様でございます。
製造部抄紙課の井川です。
今回は私の仕事を少し紹介させていただきます。
ベアリングという名前の子守をしております。
工場では下図のように大小様々なロールが数百本24時間絶えず回転しています。
このロールの回転を可能にしているのがベアリングでございます。
ベアリングとは?
「軸受」とも呼ばれており、ロールのような回転する軸を受けているものです。
下図がベアリングです。
真ん中の穴にロールの軸が入ります。
あとはベアリングごとケースに入れてフレームに固定すれば、
その場でロールがくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくると
永遠に回ってくれればいいんです。
そうです。永遠に回ってくれればいんです。
しかし、このベアリングは子供のように気まぐれに突然泣き出します。
泣きやんだと思ったらベアリングが壊れてもうロールは動かなくなっているのです。
数百本あるロールのベアリング1個でも機嫌を損ねれば工場が止まってしまいます。
機嫌を損ねる理由は様々です。
グリス(愛)が足りない。
水が浸入した。
異物が浸入した。
無理な方向に力がかかった。
ケースの取付位置のズレ。
長年の玉の摩耗。など
機嫌を損なわない為にも日々、聴診器片手に数百人の機嫌を伺っています。
「調子はどうだい?」
という問いかけに対して多数の子は
「・・・」
静かなんです。静かな子はまだ機嫌の良い証拠です。
「調子はどうだい?」
という問いかけに対して
「・・・・・・・・・・コッ・・・・・・・・コッ・・・・」
まだ少し大丈夫そう。グリス(愛)も与えておこう。
「・・ゴリ・・ゴリ・・ゴリ・・」
そろそろ交換しよう。グリス(愛)も与えておこう。
「ガーーーーー」
上同
(ブルブルブルブルブル)
震えている子も注意。次の停機で交換。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガン!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガン!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガン!!」
ギャン泣き爆発寸前、機械即止めベアリング交換である。
機嫌を損ねないためにも、
早期発見の為の聴診。
早めのベアリング交換。
こまめなグリス打ち。
サーモグラフィによる温度チェック。
以上が私の仕事となっております。
家に帰っても私の仕事は変わらない。
ありがとうございました。